Journal: インタラクション2013論文集
Pages:103-110
Source URL:http://www.interaction-ipsj.org/archives/paper2013/
Published:2013-02-28
Publisher:情報処理学会
Keywords:電気味覚 / 電気刺激 / 味覚
舌へ陰極刺激提示を行うと,刺激提示中は塩味が阻害されるが,刺激を停止した後には「塩味をさらに強く感じさせる」効果があることが Hettinger らの研究で明らかになっている.本稿ではこの知見を応用し,減塩を支援するシステムを構築した.提案システムは食器(ストローまたはフォーク)と一体化した陰極刺激付加装置をもち,さらに飲食行動検知機構を備えている.飲食行動を検知すると,食品を媒介としてユーザの舌に陰極刺激を付加し,その後停止する.ユーザは,刺激停止後に塩味が強まったような感覚を得られる.このため,塩味の物足りない食事であっても,新たに塩分を付加せずにその感覚を増強することができ,過剰な塩分摂取を防ぐことができると考えられる.