研究報告

カーソル進入不可領域による反応時間未満でのポインティング

概要

ポインティングを行うとき,ユーザの目的は「ターゲットの選択」である.しかし,ターゲット内でカーソルを止めるためにカーソルの微細な操作を要求され,ユーザは目的と関係のない負担を強いられる.これは,カーソルがターゲット上に留まらず,ディスプレイ上を自由に移動できてしまうからである.また,ユーザが意識的に微細な操作を行うため,操作時間が基本的に人間の反応時間以上かかってしまう.本稿では,カーソル進入不可領域をディスプレイ上に設けることでカーソルの移動を制限し,ユーザの負担を削減するとともに,反応時間未満でポインティングを行わせるビジョンを描く.まず,カーソル進入不可領域を任意に配置できるシステムを試作した.試作システムを用いることで反応時間より短い時間でポインティングできる条件があることを実験において示した.また,多角形ディスプレイや多角形メニュー,画面端に凹凸を設けたディスプレイによる,反応時間未満でのポインティングの可能性を検討した.

書誌情報

書誌名

第30回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ (WISS2022) 論文集

ページ

1-3

発行日

2022/12/15

キーワード

ポインティング

引用時の表記

大塲洋介,木下大樹,宮下芳明.カーソル進入不可領域による反応時間未満でのポインティング,第30回インタラクティブシステムとソフトウェアに関するワークショップ (WISS2022) 論文集,pp.1-3,2022.

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